『FALLOUT COLD CODE』 外伝 アンカレッジ戦争 第23章「第108連隊」
第23章「第108連隊」
基地の執務室。
チェイス大将は新たな人事を発令した。
「ハリストン少佐、君を第108連隊の指揮監督に任命する。
この連隊は今後の反攻作戦の中核となる重要部隊だ。」
ハリストンは真剣な面持ちで敬礼した。
「重責を承知しています。期待に応えます。」
同時に、指令はもう一つあった。
「なお、ノーラ中佐は別任務に就くこととなったため、第108連隊の副指揮官として、ネイト・カークランド軍曹を抜擢する。」
基地の空気が一瞬張り詰めた。
ネイト・カークランド軍曹はまだ若く、経験は浅いが、卓越した戦術センスと忠誠心を評価された存在だった。
「ネイト軍曹、君の力量を信頼している。連隊の士気維持に力を貸してほしい。」
ネイトは硬い決意で頷いた。
「はい、必ずや務めを果たします。」
ハリストン少佐は二人を見つめ、静かに言った。
「これからの戦いは激しくなる。だが、我々は必ず勝利を掴む。」
窓の外、冷たいアラスカの風が吹き荒れていた。
第108連隊の副指揮官となったネイト・カークランド軍曹。
彼はノーラ中佐とは対照的だった。軍歴は浅く、階級も低い。だが、強い正義感と誠実さは誰にも負けなかった。
かつては法曹界を志し、冷静で理知的なノーラが「弁護士」と呼ばれていたことすら、ネイトは知らなかった。
彼にとってノーラは遠い存在であり、アラスカの凍てつく戦場で戦う姿は想像もつかなかった。
外の広場では、5人の兵士たちが集められ、ジャーナリストとカメラマンが準備を進めていた。
彼らは後に、アンカレッジ解放の象徴となる「英雄たちの記念写真」を撮影しようとしていた。
カメラのレンズが兵士たちを捉える。
それはまだ戦いの真っ只中、凍てつく冬の中での一瞬の安らぎだった。
兵士たちの顔には疲労と決意が交錯し、その姿は後の石像彫刻家に深く刻まれた。
石像はアンカレッジ市の中心に建立され、解放の歴史を語り継ぐ。
ネイトはシャッターの瞬間、戦友たちと共に未来を誓った。
「俺たちは、必ずこの地を取り戻す。」
寒空の下、カメラのフラッシュが一瞬、戦士たちの絆を光らせた。